こんにちは!
サラリーマン税理士のりゅうです。
普段の買い物でもらう領収書やレシートには、どれぐらいの価値があるか意識したことはあるでしょうか?
会社員などの方にとっては、価値はゼロでしょう。
フリーランスの方にとってはどうでしょうか?
今回は、フリーランスの方にとっての領収書(レシート)の価値について、少しお話したいと思います。
・もらうべきは領収書?レシート?
・所得税最低税率と住民税率
・10万円の領収書(レシート)の価値
もらうべきは領収書?レシート?
結論としては、消費税の納税義務のある事業者でなければ、領収書でもレシートでも、どちらでも構いません。
ただし、消費税の納税義務のある事業者の場合で、取引金額が3万円以上のときは、基本的には領収書が必要です。
理由は、宛名のある領収書でなければ消費税計算に使用できないと消費税法上定められているからです。
詳しくは、こちらの記事をご参照ください。
所得税最低税率と住民税率
領収書(レシート)の価値を算定ためには、所得税と住民税の税率を知っておく必要があります。
それは、ザックリいうと所得税も住民税も、
売上△経費=利益
の利益部分に税率を掛けて税額を算定するからです。
所得税は超過累進税率(所得が大きくなるほど税率が上がる)なので、一概に税率何%とは言えませんが、最低税率は5%です。
住民税は、一律で10%です。
したがって、合わせると最低でも15%の税金が利益に対してかかってくることになります。
10万円の領収書(レシート)の価値
所得税も住民税も、
売上△経費=利益
の利益部分に税率を掛けて税額を算定することは、先ほども述べました。
売上から差し引く経費を増やせば、当たり前ですが利益が減ります。
利益が減れば、当たり前ですが税額も減ります。
ということは、経費すなわち領収書(レシート)の価値は、最低でも支払った額の15%分の価値はあるということになります。
例えば10万円の領収書の場合、
100,000円×15%=15,000円
1万5千円の価値があるのと同じことになります。
つまり、10万円の領収書が有るのと無いのとでは、税額に1万5千円の差が生じるということです。
もし所得税率が20%であれば、
100,000円×30%(所得税20%+住民税10%)=30,000円
3万円の価値があるということになります。
あとがき
経費が増えれば利益が減る。
事業者にとっては当たり前のことですが、領収書をもらったときにそれだけの価値があると意識している方はそんなに多くはないと思います。
無駄な出費はキャッシュフローを考えると絶対にすべきではありませんが、必要な買い物をしたときにもらう領収書には、最低でも15%の税金を下げる効果があることを、改めて認識していただければ幸いです。