現金出納帳を付けなくてもよい方法はあるのか

こんにちは!
サラリーマン税理士のりゅうです。

今回は、主にフリーランスの方で、現金(出納帳)管理がなかなか上手くいかない場合の解決方法についてのお話です。

フリーランスの場合、法人とは異なり、家事用の現金と事業用の現金が混同しがちです。

しかし、青色申告65万控除を受けるためには、現金を扱う場合には現金出納帳の備え付けが必要です。

それでは、現金出納帳を管理しなくてもよい方法はないのか?簡単に解説していきます。

【この記事で分かること】
♦現金出納帳とは
♦フリーランスで現金出納帳を付けない方法
♦法人でも現金出納帳を省くことができるのか

現金出納帳とは

現金出納帳とは、日々の現金の動きを記録するための帳簿です。
例えば、5月1日に文具店で110円のボールペンを購入した場合、
・「5月1日」(日付)
・「文具店名 ボールペン」(摘要)
・出金欄に「110円」(金額)
を記載し、110円をマイナスした現金残を計算して、一つの取引が完了します。
売上などの入金があれば入金欄にて現金プラスし、仕入などの出金があれば出金欄にて現金をマイナスし、その日の現金残がいくらか、その月の現金残がいくらか、最終的にはその年の現金残がいくらか把握していきます。
現金出納帳があることで、現金管理をすることが出来ることはもちろん、現金残をチェックすることで経費の計上漏れなども発見することに役立ちます。
現金出納帳に記載する前に、入出金伝票に記載するかどうかという問題がありますが、私は伝票反対派です。
伝票については、下記の記事をご参照ください。
サラリーマン税理士LOG

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フリーランスで現金出納帳を付けない方法

事業主勘定を使用する

現金出納帳の役割を聞くと「絶対に必要なんだなぁ~」と思うかもしれませんが、実は飲食店などの現金商売ではない限り、現金出納帳を無くす方法があります。

それは、

「事業主勘定」

を使用する方法です。

例えば先ほどの例と同様、ボールペンを購入した場合、現金勘定を使用せず、「事業主借」勘定を使用することで、現金管理の対象から外します。

つまり、
(消耗品費)110/(現金)110
ではなく、
(消耗品費)110/(事業主借)110
という仕訳を行います。

前提条件

前提条件として、
・売上は口座に振り込んでもらう
・売上を現金で受け取る場合、すぐに口座に振り込む
・仕入の支払いは口座からの振り込みで行う
・仕入を現金で支払う場合、ピッタリの金額を口座から引き出す
などの必要があります。

要するに、金額の大きい取引は必ず口座を通す取引を行い、厚生費や消耗品費など金額の小さいものは「事業主借」勘定を強いようすることで、現金を発生させないようにします。

ちなみに、「売上を現金で受け取る場合、すぐに口座に振り込む」という取引は、厳密にいうと現金取引が発生しています。

【受取時】
(現金)500,000/(売上)500,000
【振込時】
(預金)500,000/(現金)500,000

ただし、右と左の(現金)500,000を相殺すると、
(預金)500,000(売上)500,000
という仕訳となり、結果的に振込があった場合と同じ処理となります。

メリット・デメリット

メリットは、なんといっても煩雑な現金管理が不要になることです。

デメリットは、現金残のチェックを行う必要がなくなるので、計上漏れの可能性が出てくるところです。

事業の種類や経理の考え方次第かもしれませんが、神経を使って現金管理を行うよりは、多少漏れがあっても事業主借を使用したほうが圧倒的に負担は軽減できると思います。

税理士として「多少漏れがあっても」という言葉を使うことに疑義を抱かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際の現金残と異なる「なんちゃって出納帳」を付けているフリーランスの方も少なからず存在する現状を鑑みても、現金管理が上手くいかない方にとってはベターな方法だと考えます。

もちろん一番良いのは、現金出納帳(会計ソフトを含む)により、正しい現金残を管理することですが。

法人でも現金出納帳を省くことができるのか

法人の場合、フリーランスとは異なり「事業主勘定」というものが存在しないため、現金管理を無くすことは非常に困難です。

しいて言うと、一人社長の法人であれば、
・「社長借入金」を使用する方法
・経費精算で行う方法
により、現金管理を無くすことはできます。

「社長借入金」を使用する方法

例えば、
・5月1日に文具店で110円のボールペンを購入
・5月5日にデパートで3,240円の手土産を購入
した場合、
5/1:(消耗品費)110/(社長借入)110
5/5:(交際費)3,240/(社長借入)3,240
と仕訳します。

後日、どこかのタイミングで返済します。
5/25:(社長借入)3,350/(預金)3,350

購入時に経費計上してますので、社長借入金の返済は社長のタイミングでかまいません。

購入金額ごとでも構いませんし、一か月や三か月ごとの合計でも構いません。

経費精算で行う方法

経費精算の場合、1ヶ月単位で精算されることが多いです。

例えば、
・5月1日に文具店で110円のボールペンを購入
・5月5日にデパートで3,240円の手土産を購入
した場合、5月末に、
(消耗品費)110/(預金)3,350
(交際費)3,240/
と経費精算を行います。

決算月の場合、月末までに精算しないと計上漏れが発生してしまう可能性がありますので、毎月末にしっかり精算を行う必要があります。

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