こんにちは!
サラリーマン税理士のりゅうです。
いまさらながら、ツイッターを始めました(笑)
https://twitter.com/zeirishi_ryu
おそらく、仕事上のツイートがほとんどだと思います。
今回は、決算時の買い込みのお話です。
先生!パソコン5台買ってもいいですか!?
決算月が近づくと、こんなことを言い出す社長がいます。
本当に必要ならもちろん買ってもいいですが、大抵の場合は利益(税金)を減らすために買おうとします。
りゅう
「1台あたり30万円未満で、購入後すぐに使うなら消耗品費で計上しますし、
決算期末までに未使用であれば、貯蔵品として資産に振り替えますよ!」
と、お答えします。
貯蔵品に振り替えるということは、経費にはならないということです。
つまり、法人税は減らないということです。
(消費税は減りますが。)
社長
「じゃあ、全部使うので経費にしてください!法人税を安くしたいので!」
これって、本当に会社のためになってます??
お金を減らさないために税金を払う
例えば、パソコンが1台20万円だとします。
5台で20万円×5台=100万円。
仮に法人税等が30%だとすると、
100万円×30%=30万円。
30万円も法人税が安くなった!!
よっしゃー!!
・・・ってなりますか??
たしかに、税金が30万円も減ったら嬉しいですが、もし無駄な買い物をしたんだとしたら、それは税金30万円を100万円で買ったと同じことです。
もし無駄なパソコンを買っていなければ、税金を30万円払っても70万円手元に残ります。
無駄なパソコンを買った場合、逆に70万円のマイナス(△100万円+30万円)となります。
経営者の方は、「税金」という言葉をとても嫌います(と思います汗)
でも、税金を減らしたいがために余計なお金を支払ったのでは、意味ないですよね?
なので、会社のお金を減らさないためには、素直に税金を払うのが一番です。
節税になるケースもあります
たまたま大きな売上があって、いつもより大きな利益が出てしまった場合、利益(課税所得)が一定の額を超えると税率が上がってしまいます。
そんな時には、一定の額を超えないために、本当に必要なものたくさん買ったり、固定費を1年分前払いして利益を減らすことは多少意味のあることだと思います。
固定費の前払いとは、例えば地代家賃などです。
通常、前払いを行った場合は経費になりませんが、固定費の1年分の前払いであれば、短期前払費用として経費に計上できます。
ただし、前払いなどをした結果、翌期に税率が上がってしまうようだと、意味はありません。
前払いなどをした期に税率が上がってしまった部分を減らせて、翌期はいつも通り低い方の税率になるのであれば、実行する価値はあるかもしれません。
あとは、従業員さんへの決算賞与も効果的ではありますが、あまり出しすぎると、翌年以降の不平不満につながる恐れがるので、気を付けてください。
あまり意味のない節税
・当期も翌期も法人税率は変わらないのに、地代家賃やサーバー代などの前払いをすること(トータル変わらない)
・単純に税金を減らすためだけに、無駄な買い物をすること(結果的にキャッシュが減る)
あとがき
本当に必要なものがある場合には、利益が出ているなら逆にチャンスです。
借入金の返済額がすごく多いなど、余ほどのことがなければキャッシュがストックされているはずなので、設備投資できる状態であればすることをオススメします。
ただし、無駄遣いは禁物です。
無駄な税金を支払わないようにすることも大事ですが、無駄なお金を支払わないことがもっと大事です。