こんにちは!
サラリーマン税理士のりゅうです。
今回は、電卓についてのお話です。
税理士試験や仕事に欠かせない電卓ですが、私自身も受験生時代は本当に色々な情報に振り回されました。
最初に迷うのはメーカー。
CASIOとSHARPの二大巨頭と、少数派のCANNONその他。
その次に、キーのポジショニング。
ゼロの位置や、MC・MRが分かれているかどうかなど。
最後に、右打ちにするのか、左打ちにするのか。
結局は、これだ!と決めた電卓をブラインドタッチ出来るまでとことん使い込むことが大切なのですが、受験生時代はけっこう神経質になっているため、自分と違う電卓を使っている人がいると、どうしても気になってしまうものです。
今回は、そのような人のために、実務を見据えたうえで選ぶべき電卓はどれなのか、私の考えをお伝えしたいと思います。
※右利き(右で字を書く人)を前提にしています。
♦右打ち・左打ち どっちがいい?
♦CASIO・SHARP どっちがいい?
♦あると便利な機能
♦私の愛用電卓
♦一番オススメの電卓
右打ち・左打ち どっちがいい?
結論
右打ちを少しかじって、あとはひたすら左打ちが良い!
理由
①受験生
勉強を始めたばかりのころは、おそらく何も考えず右で打つ人が多いと思います。
少し経つと、自習室や模試で左打ちの人を見て、「かっけー(かっこいい)な!」と触発されて左打ちに変える人が多い印象です。
もちろん右打ちでも構わないのですが、左打ちの最大のメリットは右手にペンを持ちながら電卓を打てることです。
1分1秒がとても貴重な税理士試験にとっては、ペンを持ち替える時間や、電卓を打ちながらメモを取れないことは、デメリットであると考えます。
②実務
実務では、キーボードやテンキーで数字を入力しますが、一体型のキーボードの場合、通常テンキーは右側にあります。
この場合、左でしか打てないと、実務に支障をきたします。
したがって、右打ちを少しかじっておいた方が、実務を行う上ではスムーズに入っていけると思います。
テンキーを左側にセッティングすればいいじゃないか!という声も上がりそうですが、個人的には、左電卓で計算しながら右テンキーで入力していくというスタイルが、一番効率が良いと思います。
CASIO・SHARP どっちがいい?
結論
「1」の下に「0」、「2」の下に「00」がある12桁表示の電卓であれば、どんな電卓でも良い!
理由
電卓のキー配置は各メーカーで少しずつ異なりますが、パッと見て大きく違うのは、「0」と「00」の配置だと思います。
二大巨頭のCASIOとSHARPの電卓を比べると、下記のような違いがあります。
・SHARP
・CASIO(大)
・CASIO(小)
SHARPとCASIO(大)は、「1」の下に「0」、「2」の下に「00」の配置となっていますが、
CASIO(小)だけ、ゼロが左にずれている配置となっています。
受験専念の人は正直どのタイプでも問題ありませんが、実務のことを考えると、「1」の下に「0」、「2」の下に「00」の配置が良いと思います。
なぜならば、先ほどのキーボードも独立型のテンキーも、そのような配置となっているからです。
・独立型テンキー
あると便利な機能
税抜・税込
消費税の計算をするには、「税抜」と「税込」のキーがあると便利です。
例えば、税込27,500の税抜を計算したい場合、
・27,500
↓
・「税抜」キーを押す
↓
・25,000
というように、一発で税抜の計算ができます。
このキーが無いと、その都度「÷1.1」や「×1.1」をしなければなりません。
最近は、複数税率に対応している電卓も販売されています。
桁下げ(バックスペース「→」)
・336
↓
・「→」キーで桁下げ(6を消す)
↓
・33の状態になる
↓
・9を打つ
↓
・339
という手順を踏むと、336から339に訂正することができます。
メモリー機能(「M+」「M-」「MR」「MC」)
「M-」:負の数でメモリー値を記録(メモリーマイナス)
「MR」:今までのメモリー値結果を表示(メモリーリコール)
「MC」:メモリー値をクリア(メモリークリア)
① 44+55+66=165
② 11+22+33=66
③ ①-②=99
という計算をしたい場合、
・44+55+66=165を計算する
↓
・「M+」を押す(+165が記録される)
↓
・引き続き11+22+33=66を計算する
↓
・「M-」を押す(-66が記録される)
↓
・「MR」を押す
↓
・99が表示される(+165-66)
↓
・「MC」を押す
↓
・メモリー値がクリアされる
(「MRC」の場合は、1回押すと「MR」、2回押すと「MC」と機能します。)
という手順を踏むと、たくさんの小計を合計する場合にとても便利です。
符号切替(サインチェンジ「+/-」)
・77+88+99=264を計算する
↓
・「+/-」キーを押す
↓
・+264が-264に切り替わる
↓
・+300をする
↓
・36(-264+300)
と計算できます。
検算機能(アンサーチェック)
税理士試験に関するQ&A
問29 試験に使用できる計算機を教えてください。(答) 計算機は、次の4つの条件の全てに該当する場合にのみ使用が認められます。
・乾電池や、太陽電池で作動する電源内蔵式のものであること。試験場では、コンセントは使用できません。
・演算機能のみを有するものであること。紙に記録する機能、音が出る機能、計算過程を遡って確認できる機能、プログラムの入力機能があるものは、その機能の使用のみならず、計算機全体が使用できません。(消費税の税込み、税抜き機能のみを有する電卓は使用可)
※「計算過程を遡って確認できる機能」とは、例えば、本人が入力した計算式や計算過程を記憶し、遡って画面上で計算式や計算過程を確認できる機能をいい、計算結果(答)のみを確認する機能(アンサーチェック(検算)機能(1回前の計算結果と答えを自動的に照合できる機能))はこれに該当しません。
・数値を表示する部分がおおむね水平であるもの。表示窓が極端に横に倒れるものなどは使用できません。
・外形寸法がおおむね26センチメ-トル×18センチメ-トルを超えないものであること。つまり、おおむねB5判の紙からはみ出ない大きさの計算機を使用してください。国税庁ホームページより
・1+2+3=6
↓
・「検算」キーを押す
↓
・1+5:間違った5を打った時点で「今」と表示される
(1+2+3=6:同じ計算過程だった場合「=」キーを押した後に「OK」が表示されます。)
↓
・「検算」キーを押す
↓
・最初に入力した「(訂正前)2」が表示される
↓
・「+」キーを押す(1+2が計算される)
↓
・引き続き「+3=」を押すと、6「OK」と表示される
というように、計算過程のミスが発見でき、かつ、ミスした数字を最初の数字に訂正でき、そのまま検算をすることができます。
私の愛用電卓
私が愛用している電卓をご紹介します。
キー配列は、全て一緒です。
(「検算」か「時間計算」かの違いはあります。)
①CASIO DS-12WT
受験生時代から使用しているCASIOの電卓です。
大き目の作りになっているので、男性や手の大きい女性にはとても使いやすいサイズだと思います。
サイレントタッチキーなので、カチャカチャした音はせず、ちょうど良い押し具合です。
検算機能は付いていませんが、ご紹介したその他の便利機能は付いています。
②CASIO DS-20WK
仕事用で購入したCASIOの電卓です。
サイズや機能は①のDS-12WTとほぼ一緒で、左上の「時間計算」がDS-20WKだと「検算」になっています。
最近はエクセルで集計することが多いですが、お客様先では電卓で集計することもあり、検算機能は役立っています。
①のDS-12WTよりも少し高いですが、機能が充実したとても良い電卓です。
③CASIO DF-120GT
※右→DF-120GT、左→DS-20WK
いつもカバンに忍ばせている、サブ電卓です。
①DS-12WTと②DS-20WKに比べると少し小ぶりで軽いので、個人的にはサブ電卓にピッタリです。
機能は、①のDS-12WTと一緒です。
サイレントタッチキーではないため、若干カチャカチャ音が鳴りますが、そこが気にならない人にはお値段的にもとてもオススメです。
大きさ以外に①DS-12WT&②DS-20WKと違うのは、液晶画面の角度調整が出来るところです。
個人的にはマストな機能ではありませんが、絶対あった方がいい!という人にはオススメの電卓です。
【番外編】SHARP EL-N802-SX
CASIO派の私ですが、最近手にしたSHARPの電卓もなかなか良かったのでご紹介します。
今までご紹介した3つと大きく異なるのは、キー配列と大きさです。
スリムなタイプの電卓ですが、CASIOのスリムタイプ違い、「1」の下に「0」、「2」の下に「00」があります。
機能面は、②のDS-20WKとほぼ同じ機能を持ち合わせており、コスパを考えるとこの4つの中では最強かもしれません。
ただし、検算機能(アンサーチェック)はCASIOのほうが使いやすいことと、小ぶりなので窮屈に感じる人もいるかもしれませんので、大きさは一度確認した方がいいかもしれません。
一番オススメの電卓
4つの電卓をご紹介しましたが、個人的には ②のDS-20WKが一番オススメです。
理由は、
・大き目で打ちミスが少ないから
・サイレントタッチキーは意外と重要(カチャカチャは気になる)
・検算機能はあると便利
・なんだかんだ受験生時代から使ってる形と一緒が使いやすい
という点です。
私自身はこの電卓に落ち着きましたが、世の中にはたくさんの種類の電卓があります。
いろいろ使ってみて、ご自身にとってベストな電卓を探してみてください!