税理士試験の理論戦略~文字はどれくらい崩せるのか?※実際の解答用紙を一部公開

  • 2020年10月7日
  • 2020年10月7日
  • 資格

こんにちは!
サラリーマン税理士のりゅうです。

今回は、税理士試験の理論(論述試験)における「文字」についてのお話です。

税理士受験生が理論の「文字」に関して必ず悩むのが、
①どれくらいの大きさで書けばいいのか
②どれくらい字が汚くても(崩しても)いいのか
③ペンは何を使ったらいいのか
主にこの3つだと思います。

今回は、①と②について解説しようと思います。

理論問題の戦略

税理士試験は時間配分の戦略も非常に重要であり、
私は理論と計算のおおよその時間配分を決めるため、最初の1分程度は必ず素読み(問題全体を見渡してポイントを把握し、ザックリとした時間配分を決める方法)を行っていました。

私の受験スタイルは「理論→計算」の順でしたので、素読み理論時間を決めた後、理論の柱上げ(どのテーマの理論を書くか、その理論のどこを書くか、などを組み立てること)をする段階で、
・この問題は、この理論をここまで書こう
・この問題は、多少端折ってでも関連理論にすべて触れよう
・この事例問題は簡潔に書こう
など、もちろん書いている途中で軌道修正はありますが、基本的には方針を決めてから書くようにしていました。

ただし、この組み立てを行うためには、理論をしっかり暗記していることはもちろんですが、自分がどれくらいのスピードで理論を書けるのか、ザックリとでも把握できている必要があります。

とはいえ、理論の各問題ならまだしも、抜き出しや事例の場合は時間を把握するのは難しいかもしれません。

そこで私の場合は、理論サブノート(通称「理サブ」)の、
・各問題(例えば理サブの「1-1課税の対象」など)のべた書きの時間
・理サブ1行当たりの時間
・理サブ5行当たりの時間
を把握できるように勉強して、柱上げの段階で「必ず書く」「端折って書く」「時間があれば簡単に書く」「見出しだけ書く」「書かない」を判断していました。

ちなみに、「見出しだけ書く」というのは、点数になるかは分かりませんが、知ってることをアピールするために使っていた方法です。

こんな形で、例えば素読みで理論時間を60分と設定したならば、おおよそ60分に収まるような柱上げを行うということをやっていました。

文字に関する疑問

理論のスピードは、書くのが遅い速いというよりかは、しっかりと暗記できているかどうかによるところが大きいと思います。

しっかり暗記できていれば、ある程度は速く書けると思いますが、そこからさらにスピードを上げようとすると、
・字を小さめに書く
・字を汚く書く
おそらくこの2つが頭に浮かぶと思います。
というか、私は浮かびました(笑)

どれくらいの大きさで書けばいいのか

正直、答えは分かりません。

分かりませんが、私はおおよそ「漢字は行の7割」「平仮名は行の5割」「数字は行の8割」という意識で回答していました。

その理由は、何かの本で読んだか大原の講師に言われたかは忘れましたが、漢字よりも平仮名を小さく書くと見栄えが良くなると聞いたのでそれを取り入れ、数字が少し大きいのは理解していることをアピールするためです。

もちろんすべてがきっちりとこの基準になっているわけではなく、漢字によっては5割のものもあるし、平仮名によっては7割のものもあります。

とにかく、ザックリ言ってしまえば、漢字よりも平仮名を小さく書くということを基本的には意識していました。

ひとつ確実に言えることは、文字が大きいより小さい方がスピードは速いということです。

当然と言えば当然ですね。

ただし注意しなければいけないのは、採点者が読める程度の大きさでなければならないという事です。

そして採点者も人間ですので、おそらく豆粒みたいに潰れた字の採点はイヤなはずです。

これらを考慮した結果、私の場合は上記の大きさにたどり着きました。

どれくらい字が汚くても(崩しても)いいのか

この問いも、答えは分かりません。

ただし、これは文字の大きさと同じことが言えますが、崩せば崩すほどスピードは上がりますが、採点者が読めなければ何の意味もありません。

また、この点については、根本的に字が汚い人は採点上不利なのか??という疑問も出てくると思います。

これは私の感覚ですが、字が汚くても、字を崩していても、雰囲気でその文言が分かれば支障は無いように思います。もちろん、読めないくらい乱れているのは論外ですが。

実際の文字

これは消費税法の解答用紙(大原のテスト)です。

いかがでしょうか?

「これぐらいでOKなのか!」と感じる人もいれば、「これぐらいじゃないとマズイのか!」と感じる人もいるかと思います。

一つ言えるのは、これぐらいの字であればきちんと採点される(合格できる)ということです。

ぜひ参考にしてみてください。

あとがき

今回は、文字について私が思うところを解説しました。

正直なところ正解がない部分ですので、歯切れが悪い書きぶりとなってしまっていることをご容赦ください。

ただ、字が汚いからどうしようとか、書くのが遅いからどうしようとか、その辺りは悩まなくてもいいのかなぁと思います。

字がきれいな人でも解答用紙に書く字は乱れますし、書くスピードは実はそこまで大きく変わりませんので。

それよりも、素読みと柱上げの段階で、しっかりと戦略を立てられるかどうかが重要です。

したがって、自分自身の筆記スピード(ペース)を日ごろから意識し、この量なら何分くらいという感覚をしっかり持っておくことが大切です。

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