わざわざ納付書を使わない!振替納税を活用しよう

こんにちは!
サラリーマン税理士のりゅうです。

いよいよ確定申告業務が本格的になってきました。

確定申告を行った結果納税額が出た場合、納付書により所得税や消費税を納めることになりますが、あらかじめ手続きをしておくと、口座引き落としで納税することが可能です。

今回は、申告所得税と個人事業消費税の口座引き落とし(振替納税)についてのお話です。

【この記事でわかること】
♦振替納税とは
♦いつまでに手続きすればいい?
♦振替納税のメリット・デメリット
♦振替納税の取りやめ

振替納税とは

概要

振替納税とは、簡単にいうと口座引落しにより税金を納める方法です。

口座振替依頼書(正式には「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」といいます)を税務署(又は金融機関)へ提出することにより、金融機関や税務署へ赴くことなく納税することができます。

一度提出しておけば、毎回自動的に口座から引き落とされるようになります。

利用可能な税金の種類

利用可能な税目は、下記のとおりです。

申告所得税及び復興特別所得税

・期限内に申告された確定申告分及び延納(分割納付)分

・予定納税分(1期、2期)

※源泉所得税(給与等からの天引き分)は対象とはなりませんので、ご注意ください。

消費税及び地方消費税

・期限内に申告された確定申告分

・中間申告分 (無申告の場合は、前期実績による申告があったものとみなされます。)

いつまでに手続きすればいい?

振替納税を利用する税金の申告期限までに、口座振替依頼書を税務署(又は金融機関)へ提出する必要があります。

つまり、所得税であれば通常3月15日までに、消費税であれば通常3月31日までに提出する必要があります。

特殊な事情があり申告期限が延長されている場合には、その延長された申告期限が提出期限となります。

口座振替依頼書は、国税庁のホームページからダウンロードできます。

振替納税のメリット・デメリット

メリット

振替納税の最大のメリットは、わざわざ納税をしに行かなくてよい点です。

例えばギリギリに郵送したり、申告期限日の夜にe-taxをした場合、後日口座から勝手に落ちるので、心に余裕ができます。

特に会計事務所側にとっては、申告期限ギリギリになるケースも少なくないため、振替納税の手続きをしておけばお客様に迷惑をかける(納付書を渡すのがギリギリになる)こともありません。

また、引落日が通常の納期限の約1ヶ月後なので、場合によっては資金繰りに余裕が出るかもしれません。

デメリット

振替納税のデメリットは、振替納付日に残高不足だった場合には引落がされず、延滞税が課される可能性があることです。

ポイントは、振替納付日からではなく、通常の申告期限日の翌日から延滞税のカウントがされるところです。

例えば、
所得税申告期限→3月15日
振替納付日→4月19日
だったとすると、延滞税のカウントは4/19ではなく、3/15の翌日から納付する日までの期間について延滞税がかかることになります。

振替納税の取りやめ

諸事情により振替納税をやめようとする場合には、取りやめる旨を記載した書類を提出する必要があります。

管轄の税務署により取り扱いがことなる可能性がありますので、まずは税務署へ連絡して手続き方法を確認しましょう。

一般的な手続き方法としては、
・口座振替依頼書の上のほうに「取りやめ」と記載して提出する方法
・「振替納税の取りやめ申出書」を提出する方法
が考えられます。

「振替納税の取りやめ申出書」については、大阪国税局と広島国税局に用意されていますが、他国税局で使用できるかは、税務署へ連絡したときに一緒に聞いておくことをオススメします。

→●大阪国税局
→●広島国税局

最新情報をチェックしよう!